1.1 マドリードの道(Camino de Madrid)へ向けて
2011年にセルセディージャ(Cercedilla)でHospitarelo Voluntarioの研修を受けた際にマドリード
友の会の方にお世話になり一部を参加メンバー歩いた事もありその後気になっていましたが昨年に友人
の勧めもあって帰国時にマドリード(Madrid)でガイドブックを購入して今年(2016年)歩くことが
出来ました。多くのサンティアゴ巡礼路がある中でマドリードの道(Camino de Madrid)は知名度も
無く歩く巡礼者の少ない道と言えます。
マドリードの道(Camino de Madrid)は巡礼路途中の都市としてセゴビア(Segovia)が知られて
いますがセゴビア(Segovia)からサハグーン(Sahagún)までの間はバリャドリード(Valladorid)
がある程度しか知りませんでしたが、今回歩いてみてメディナ・デ・リオセコ(Medina de Rioseco)
やシマンカス(Simancas)等、歴史的にも興味のある街で古い遺跡や建物などが残っていました。
また、カスティージャ台地のTierra de Camposと呼ばれる地域は荒涼たる台地と考えておりましたが
カスティージャ運河(Canal de Castilla)が地域の緑を齎し豊かな農村地帯となって以外に緑の多い
地域であるとも感じました。
しかしながらさすがに夏は遮るものも無い平原であり冬は寒い事もあり歩く事が出来るシーズンが短い
欠点もありますがもっと多くの巡礼者が訪れても良いかと思います。
特に自転車での走行はグアダラマ山脈(Sierra del Guadarrama)のフエンフリア峠(Puerto de la
Fuenfría :1790 m.)を越えれば爽快な旅が出来ると思います。
1.2 歩いた行程と宿泊先
2016年8月末から約2週間バスクの道(Camino Vasco interior)を歩き、その後マドリード
(Madrid)へ移動して9月11日にマドリード(Madrid)市内を歩き9月24日にサアグン(Sahagún)
まで歩きました。
歩いた行程(Etapa)と宿泊先について下記に示します。
「Camino del Madrid 行程 実績」
Granvia (8:00)ー Igresia de Santiago(8:15)ー Calle San Bernando (8:55)
<Misa>(09:35) - Cuatro Caminos (9:35)- Plaza de Castillo(10:40)
- Begoña(11:45)
バスクの道(Camino Vasco interior)を歩いた後にマドリードの道(Camino de MAdrid)を歩く
ためブルゴス(Burgos)からバスでマドリード(Madrid)へ移動しました。
マドリード(Madrid)で一日休養の予定でしたが特に用事もないので市内には矢印も無いので迷って
時間を費やすのも不本意なので今日は散歩がてら市内を歩く事にしました。
出発点のサンティアゴ教会(Iglesia de Santiago)は前日に確認しておいたので滞在していた宿から
歩いて15分程度で到着する。他の教会には見られない壁面がピンクでサンティアゴの十字架とCamino
のマークがあるのが嬉しい。
今日は日曜日だがミサは12時からとの書かれているので直にスタートする。巡礼路は持参しているタブ
レットのルートで確認して通りを見つけました。まず、地下鉄オペラ(Opera)駅のあるスペイン広場
(Plaza España)へ出て広場を横切り、カーニョス・デル・ペラル通り(Calle de los Caños del
Peral)へ入ります。そこから直にサント・ドミンゴ広場を通ってグランビア通り(Calle Gra Via)に
出ます。
通りに出た交差点をサン・ベルナルド通り(Calle San Bernardo)へ向かいます。
ここからはこの通りを直進しますが地下鉄2号線に沿った道と探せばわかり良いかと思います。
通りを歩き始めると日曜日のためか比較的車の通行量も少なく楽でしたが地下鉄のサン・ベルナルド駅
(San Bernardo)の交差点を渡ると直ぐ道路に面して教会(Parroquia de Nuestra Señora de los
Dolores)があり丁度ミサの始まる5分前であったので立ち寄る事にしました。
地下鉄ケベード駅(Quevedo)の交差点からブラド・ムリージョ通り(Calle de Brado Murillo)に
入りますがこの交差点の歩道に黄色い矢印があるのを見つけました。交差点が5差路になっていますの
で誰かが目印に書いたものと思われます。
バル(Bar)でコーヒーを飲んで休憩し再び歩き出しクアトロ・カミーノス(Cuatro Caminos)の交
差点を過ぎてカスティージャ広場(Plaza de Castilla)まで歩くと道路が広くなりカステリャーナ通り
(Paseo de la Castillana)です。道の反対側にはチャマルチン駅(Estación de Chamartin)が
あります。
この通りはビジネス街の様で暫く歩くと高層ビル(Cuatro Trres Busines Area)がありましたが、
ここも日曜日の為か静かです。
巡礼路はベゴーニャ駅(Begoña)駅の手前で左折し高速道路を渡りますが丁度昼も近くなってきたの
で今日はここまでとして地下鉄で市内へ戻りました。
*この行程の注意事項、コメント
① 出発点のサンティアゴ教会(Iglesia de Santiago)から地下鉄2号線の通りを探して歩き始め
れば問題なく歩けます。市内の区間には矢印や標識はありませんでした。
② 下記にGoogle Mapのルートがありますので参考にされると良いかと思います。
Todas la etapas de las Camino de Santiago Camino de Madrid
etapa 1 : Madrid - Tres Cantos
この地図データはMobile(スマホ・タブレット)にダウンロードして使用できます。
サンティアゴ教会(Iglesia de Santiago) | サンティアゴ教会の壁面 |
地下鉄2号線San Bernardo駅 | 歩道の矢印 |
ビル壁面の標識 | Paseo de la Castillana |
2.2 トレス・オリーボス(Tres Olivos)からコロメール・ビエホ(Colomer Viejo)へ
2016年9月12日(月) 晴れ 24.5Km 38,685 歩
Gran Via (07:00)= Tres Olivos (7:30)ー Cementerio(7:50)ー Vardelatas (8:00)
- El Goloso (9:00)ー Tres Cantos 分岐 (10:45)- 654Kmポスト(10:36)
- 648Kmポスト(11:56)- Colomer Viejo(13:15)
昨日はマドリード(Madrid)市内の出口に近いベゴーニャ(Begoña)まで歩いたが宿へ戻って地図を
見るとその先の地下鉄駅、トレス・オリーボス(Tres Olivos)までは高速道路沿いの道になるので
今日は昨日のベゴーニャ(Begoña)から2駅先になるトレス・オリーボス(Tres Olivos)から歩く
ことにしました。
宿を出て通勤客で混雑している地下鉄に乗りトレス・オリーボス(Tres Olivos)で降りました。
地上へ出ると北側に高速道路を渡る陸橋があり、モンテカルメロ通り(Av. de Montecalmero)を
登って行くと墓地(Cementerio de Fuencarral)があります。墓地の右手の道を抜けて行くと急に
建物が無くなり街並みを離れます。高速道路(M-40)のガードを潜って行くと道は農道(Caminon
de la cañada)になりサンティアゴ巡礼路の道標を見つけて暫く歩きていると羊の群れを連れた農家
の方がいました。
振り返るとマドリッド(Madrid)の高層ビル街が望め、地下鉄の駅からわずか15分程度でこの様な
景色になるのはスペインの都会らしい気がします。
道は鉄道線路沿いになり直にエル・ホロソ(El Goloso)の駅前を通りやがて高速道路(M-607)の
横を歩くことになり暫く車の騒音が気になります。同じ高速道路沿いに自転車道もあり平日にかかわ
らずかなりの人が走っていました。やがて右手にトレス・カントス(Tres Cantos)の街が見えるが
巡礼路は高速道路から道へ向かう陸橋を渡らずやや傾斜の道を下ってコロメール・ビエホ(Colomer
Viejo)へ歩きます。
巡礼路は牧場の中を通るがあまり牛の姿を見かけることは無く既に使われていないような場所でもあ
りました。途中の道標にはサンティアゴへ654Km次に648Kmの記載がありました。
昼近くになると日差しが強くなり暑くなりました。北部のブルゴス(Burgos)等に比べて気温が高い
気がします。牧場の道は単調でやっと街へ向かう交差点を渡って住宅街を抜けると教会(Basilica
de la Asunción de Nuestra Señora)の横から役場(Municipal)の広場に出ました。
役場でスタンプを貰って広場前のバル(Bar)に入ってビールを飲みながら今夜の宿を考えました。
ここにはアルベルゲ(Albergue)が無いのでバル(Bar)に人に道を確認してホスタル(Hostal El
Chiscón)へ行くと嬉しいことに巡礼者割引で20%のディスカウントがありました。
*この行程の注意事項、コメント
① 地下鉄ベゴーニャ(Begoña)駅前には巡礼路を示す矢印がありましたがトレス・オリーボス
(Tres Olivos)では、墓地(Cementerio de Fuencarral)まで矢印などはありません。
高速道路(M-40)を越えると標識があります。
② ガイドブックなどではトレス・カントス(Tres Cantos)泊まりとしています。トレス・カントス
(Tres Cantos)にはアルベルゲがあります。
③ 途中にバル(Bar)、レストラン等はありませんでした。トレス・カントス(Tres Cantos)で巡礼
路から一旦離れて街へ立ち寄る事になります。
Cementerio de Fuencarral付近 | Madridの街を振り返る |
El Golosoの駅前 | Tres Cantosの分岐付近 |
Santiagoへ648Kmポスト | Colomer Viejoの教会前広場 |
2.3 コロメール・ビエホ(Colomer Viejo)からマタルピノ(Matalpino)へ
2016年9月13日(火) 晴れ 21.8Km 39,074 歩
Colomer Viejo (07:30)ー Senda Real GR-124 (7:55)ー 高速道路(M-607)(9:00)
ー Manzanares el Real (11:10)ー Parque Nacional (11:35)
ー Ermita de San Isidro(12:55)- Matalpino(13:35)
昨日のホスタルは比較的安価でホテル並みの設備でした。朝食も付いていたので食事をして出発しま
した。巡礼路に戻って市街を抜けると荒野が広がり”Senda Real GR-124”の案内板がありました。
この道路はマドリード王宮(Palacio Real de Madrid)近くプリンシペ・ピオ(Principe Pio)駅
からマンサナレス・リアル(Manzanares el Real)までの47.5Kmを結ぶハイキング・自転車道と
して整備されているものです。15世紀にカスティージャ王のエンリケ三世(Enrique Ⅲ)がマドリード
王宮(Palacio Real)からマンサナレス(Manzanares)に建設したCasa Realへの道として整備し
た歴史的な道でもあります。
この入り口から約1時間やや緑の多い台地で時々Calzada Romanaの様に石畳や石垣の続く素晴らし
い巡礼路を歩くことが出来ました。
高速道路(M-607)を越え暫く歩くと道は分岐を北へ曲がりやや登り坂になり右手に湖(Embalse
de Santillana)が前方にマンサナレス・リアル(Manzanares el Real)の街が見えてきます。
坂を下って行くと湖に流れ込む河(Rio Manzanares)の橋を渡りマンサナレス・リアル
(Manzanares el Real)の街の入口になる道路の交差点に出ましたが巡礼路は街へ入らずマタル
ピノ(Matalpino)村への道へ向かいます。
マンサナレス・リアル(Manzanares el Real)はグアダラーマ山脈(Sierra de Guadarrama)の
山麓に位置し、サンティジャナ湖(Embalse de Santillana)に面した自然豊かな人口約8,600人の
街です。街の歴史は古くローマ時代の遺跡もありますがレコンキスタ以降の13世紀にフェルナンド
三世によって建設されました。
街には要塞で旧宮殿として使用されたスペインで最も保存状態の良いと言われる有名なメンドーサ城
(Castillo de los Mendoza)がありマドリード(Madrid)からの日帰り観光地として多くの旅行客
が訪れて7います。ここにはアルベルゲもありゆっくり見学したいところですが先へ歩く事にしました。
地図には直ぐ近くにレストランがあると書かれていましたので休むつもりでしたが残念ながら閉まって
おりそのまま歩いて行くと公園の入り口がありました。
ここは、クエンカ・アルタ・デル・マンサナーレス公園(Regional de la Cuenca Alta del
Manzanares)の入り口で管理事務所や展示館がありましたので休憩を兼ねて入ってみました。
この公園はパルド山(Monte El Pardo)を中心として1985年に自然公園に指定されましたが、生態
学的に貴重なエリアとして1993年にはユネスコの生物圏保護区にも指定されています。
展示館を見学して売店でコーヒーでも飲めるかと思いましたがここも閉まっていました。
ここから岩峰のすそ野に広がる牧場脇の道を歩くと小さな古い教会(Ermita de San Isidro)が
残ってました。マタルピノ村(Matalpino)村までは40分程度で到着し役場(Ayutamiento)へ立ち
寄りましたがスタンプは無いとの事でアルベルゲのホスピタレロに電話すると鍵を持ってアルベルゲ
まで来て内部を案内してくれました。
アルベルゲは新しく1Fに寝室(ベット数16)、2Fが広い集会室でPCまで利用可能でしたがここも
私1人で泊まる事になりました。
*この行程の注意事項、コメント
① この区間は標高差も無く、マンサナレス・リアル(Manzanares el Real)までのSenda Real
GR-124は歩きやすく素晴らしい巡礼路でした。
② マンサナレス・リアル(Manzanares el Real)泊まりとして市内を見学するのも良いかと思い
ます。翌日のセルセディージャ(Cercedilla)までは19.9Kmです。
Senda Real GR-124の案内板 | Senda Real GR-124 |
Manzanares el Realを望む | Parque Nacionalの岩峰 |
Ermita de San Isidro | Matalpinoのアルベルゲ受付 |
2.4 マタルピノ(Matalpino)からセルセディージャ(Cercedilla)へ
2016年9月14日(火) 晴れ 12.6Km 23,729 歩
Matalpino(08:10)ー 道路(M-617)を渡る (9:35)ー Navacerada(10:20)
ー フランシスコ・ルアノ通り (11:15)ー Cercedilla (11:55)
今日は距離も短いので遅めに出発することにした。アルベルゲを出て一旦役場(Ayutaminento)の
前へ行き写真を撮って村の裏手へ登る巡礼路を歩き始めましたが10分程度の場所にサンティアゴまで
618Kmの道標がありました。
暫く農道の様な道で前方に村が見えましたのでナバセラーダ(Navacerada)の村かと思いましたが、
道は大きく迂回して村の裏手を通り、やがて左手に道路(M-617)が見えるところで並行した山道を
登ります。暫く登ると道路がありこれを渡りますが、ここでやや空模様が怪しくなり少し雨が降って
きたので雨具を用意しました。一旦森の様な林の中を歩き10分程度でナバセラーダ(Navacerada)
の住宅街の道路に出ます。
この近辺は集合住宅の様ですが最近建てられたのか整然としたリゾートの様な地域です。
住宅街を歩いて行くと直に役場(Ayutamiento)があったので入ってスタンプを貰いました。
ホテルのバル(Bar)もすぐ近くにありコーヒーを飲んで休憩です。
ここから住宅街のかなり勾配の急な道路を登って行きます。坂を登り切った場所で住宅街の裏手の
山道を登り道路(M-607)に出ます。暫くこの道路を歩いて交差点のレストランの処から道路
(M-607)を離れて林道の様な道路を歩きます。
セルセディジャ(Cercedilla)の街が眼下に見えてきましたが林道から下る道がなかなか現れず、
30分程度歩いたところでリゾートホテルの”Casona de Navalmedio”の看板がある箇所でやっと
左手の道へ下ります。途中で山道と交差したところもあり地図のルートと変更されたものと思われ
ます。ここから街へ向かって坂を下り市内へ入ります。
セルセディジャ(Cercedilla)は古代ローマ時代からマドリード(Madrid)セゴビア(Segovia)
を結ぶ交通と宿泊地として発展しました。16世紀にはカルロス五世(Carlos Ⅴ)が何度か狩猟に
訪れた事も記録されています。マドリード(Madrid)から約57kmで電車も通っていることから
現在ではリゾート地として多くの観光客を集めています。
街の中心部に役場(Ayutamiento)と観光案内所(Oficina de Turismo)があり、まずは観光
案内所(Oficina de Turismo)へ立ち寄ってスタンプと市内の地図を貰い、アルベルゲの状況を
確認しましたがアルベルゲ(Albergue Juvenil Las Dehesas)は夏季のみ使用可能で現在閉鎖
しているとの事でした。
仕方がなくで今日もホスタルへ泊ることにしました。セルセディジャ(Cercedilla)は以前に
ホスピタレロの研修で訪れた事もあるので午後は市内を散策しました。
*この行程の注意事項、コメント
① マタルピノ(Matalpino)からは登りになりますが特に問題はありません。(標高差約250m)
② ナバセラーダ(Navacerada)から道路(M-607)へ出て直に林道へ入りますが、巡礼路は
牧場を迂回する様に変更になった様で約40分程度歩いて”Casona de Navalmedio”の看板の
ある所からセルセディジャ(Cercedilla)へ降ります。
③ ナバセラーダ(Navacerada)にレストラン、バルがあります。
④ セルセディジャ(Cercedilla)にはアルベルゲが2軒ありますが営業状況について事前確認が
必要です。
Albergue Villa Castra : 市内から約1Km
Albergue Las Deheras : 市内から約2Km程度
道路(M-617)脇を登る | Santiagoまで618km |
里道を歩く | ”Casona de Navalmedio”の看板 |
Cercedillaを望む | CercedillaのAyutamiento |
2.5 セルセディージャ(Cercedilla)からセゴビア(Segovia)へ
2016年9月15日(火) 曇り後晴れ 29.2Km 42,481歩
Cercedilla(07:30)ー Las Dehesas(Centro Visitantes)(7:50)
ー Carzada Romana(08:25)ー Puente de Emedio (09:10)
ー Puerto de Fuenfria (09:35)ー 水場(fuente)(10:15) - 森林を抜ける(11:50)
ー 牧場入り口(12:30)ー AVE高架橋(13:10)- 市内へ入る(14:30)
ー Segovia Plaza Mayor(15:20)
マドリードの道(Camino de Madrid)のハイライト区間で最も距離の長く厳しい日です。
昨日は十分に休むつもりで短い距離でしたがあいにく寝つきが悪く十分に睡眠を取ることが出来ませ
んでした。
昨日に泊まる予定であったアルベルゲは市内から2Km程度巡礼路を登った所(Las Dehesas)にあり
ます。観光案内所(Oficina de Turismo)で聞いたところ直ぐ近くの病院までバスがあるとの事で
そこまでバスで行く事にしました。
役場(Ayutamiento)近くのバス停からノリ10分程度でビジター・センター(Centro Visitantes)
の前で降りる事が出来ました。
昨日まで晴天でしたが今日は今にも振り出しそうな気配のため、念のため雨具を出して歩き始めま
した。
アルベルゲ(Albergue Las Deheras)がすぐに右手の林の中にあります。道は舗装道路を緩やかに
登って行きますが途中には宿泊施設(Casa Cililo)等もあります。やがて車の通行が出来る舗装道路
が終わり松林の林道を進みますが次第に石畳に変わり”Carzada Romana”の案内板がありました。
やや松林が開けた所を過ぎると石橋(Puente de Enmedio)があり、さらに山道の勾配が厳しく
なります。ひとしきり登るとフエンフリア峠(Puerto de Fuenfria)に到着しました。
霧もかかり展望の無い峠でしたが幸いにも雨は降っておらず静かな心地よい雰囲気の場所でした。
丁度地元の方が何人か登ってきてこれから山歩きをするとの事です。
暫く休んで下り始めましたが道は幅広く緩やかな下りで楽な道で、30分程度で水場(Fuente)が
ありました。ここから長い下りの道になりどこまでも松林の森林が続いています。道標があるので
迷うことはありませんでしたが飽きるほど同じような道で1時間半程度下ってやっと視界の広がる
場所へ出ました。道は広々とした牧場に入り遠くにセゴビア(Segovia)の街が望めます。
更に下って道路を渡るとAVEの鉄道線路の陸橋を渡りますが直ぐ左手には駅者が見えます。ここから
市内までは牧場の横を通って高速道路(N-110)のガードを潜り暫く歩くと軍事基地(Porigono
de Betarias)の正門前に着きやっと市街地に入りました。
今日は軽い昼食を持参して途中で食べましたがやっと見つけたバル(Bar)で暫く休みました。
市内中心部のカテドラル(Catedral de Santa Maria de Segovia)まではまだ水道橋
(Acueducto)を通って1時間程度でありそうなので丁度見つけた市内の循環バスに乗ってPlaza
Mayorの裏手まで行き長い一日を終えました。
セゴビア(Segovia)はカスティージャ・レオン州・セゴビア県(Provincia Segovia)の県都
で人口52,700人の大都市です。セゴビア(Segovia)は古代からの都市で1世紀頃に建設された
水道橋(Acueducto)、セゴビア大聖堂(Catedral de Santa Maria de Segovia)及び白雪姫の
モデルになったアルカサル(Alcázar de Segovia)等が有名で多くの観光客が訪れています。
サンティアゴ巡礼にとっても主要な拠点であり市街からの出口にサンティアゴの門(Puerta de
Santiago)があります。
*この行程の注意事項、コメント
① セルセディジャ(Cercedilla)市内からセゴビア(Segovia)まで31.1km、フエンフリア峠
(Puerto de Fuenfria)までの標高差は約580mとマドリードの道(Camino Madrid)の難関と
言えます。峠までの登りはそれほどの負担ではありませんでしたが、峠からセゴビア(Segovia)
市内までの距離があるのが疲れます。
② 途中にバル(Bar)等はありませんので飲み物と昼食は持参が必要です。
③ セゴビア(Segovia)にはアルベルゲ(Albergue Municipal de Segovia)があります。
④ セルセディジャ(Cercedilla)には多くのハイキングコースがあります。観光案内所(Oficina
de Turismo)で入手出来るハイキング地図を添付します。
Cercedilla Hiking-Trail-Map
Centro Visitantes | Carzada Romana |
Puente de Enmedio | Puerto de Fuenfria |
Fuente | 視界が開けSegoviaを望む |
Catedral de Santa Maria de Segovia | Puerta de Santiago |
2.6 セゴビア(Segovia)から
サンタ・サンタ・マリア・ラ・リアル・デ・ニエバ
(Santa Mariá la Real de Nieva)へ
2016年9月16日(水) 晴れ 22.5Km 44,317 歩
Segovia(08:45)= Los Huertos (9:20)ー 廃線跡(09:50)ー Rio Eresuma (10:30)
ー Añe (11:25)ー 道路(SG V-3311)を離れる (12:05)
- Pinilla de Ambros(13:55)
ー Santa Mariá la Real de Nieva(14:30)
昨日は30Km程度歩いたが今日の行程も32Kmとの事で連日の30Kmはさすがに厳しい。
セゴビア(Segovia)昨年の帰国時に観光をしたので先を急ぎたいと思い今日は途中までバスで行く
事にしました。バスのルートと時間を調べるとロス・ウエルトス(Los Huertos)まで朝8時45分発
の丁度良い便があるのでそれで行く事にしました。
セゴビア(Segovia)のバスターミナルからローカルバスで約20分でロス・ウエルトス
(Los Huertos)へ到着した。一緒にバル(Bar)の主人が乗っていて店を開けるとの事でコーヒー
を飲んで出発しました。
昨日とは変わり緩やかな平原の農道で天気も回復しすがすがしい朝です。
直ぐに209kmと表示された標識がありましたがこれはサアグン(Sahagún)までの距離と思われ
ます。やがて農道からまっすぐな道路になりますが、ここはかつてセゴビア(Segovia)からメディナ
・デル・カンポ(Medina del Campo)まで通っていた鉄道の廃線跡を歩道として整備された道です。
この手前にErmita de Nuestra Señoraがあるとの事ですが気が付きませんでした。
廃線跡の途中にはベンチ等もあり自転車やハイキングに利用されているようです。
エルスマ河(Rio Ersuma)の橋を渡る所で廃線跡の巡礼路から離れ道路を横断して松林の中を歩きます。
見事なアカマツの林で現在でも松脂を採取しているのか木の幹に採取用の缶が取り付けられていました。
松林を抜けてやや草原を下るとアニェ(Añe)の村に着きます
小さな村で役場(Ayutaminento)前の広場で休みましたが人影はなくバル(Bar)等もありません。
村を出るとモロス河(Rio Moros)の橋を渡りますが今年のスペインは7月頃から高温で雨も降らない
とのことで河は渇水状態で水が流れていませんでした。
暫く舗装道路を歩いて再び農道へ入りますが麦やヒマワリの畑も既に刈り取ってあり緩やかなカスティ
ージャの平原が広がります。やがてピージャ・アンブロス(Pilla Ambros)の村に着きました数十軒
の農家があるだけの寂しい村でしたが村はずれには教会もあります。
さらに平原を歩いてAVEの線路の陸橋を渡りサンタ・マリア・ラ・リアル・デ・ニエバ(Santa Maria
la
Real de Nieva)の村に着きました。
この村は11世紀のアルフォンソ6世(Alfonso VI)によって建設されました。村の中心部には15世紀
の教会(Igresia Ntra.Sra.de la Soterraña)があり内部へ入ってみると素晴らしいい回廊
(Claustro)
がありました。現在人口約1,000人程度との事ですがレストランも休みでアルベルゲの
ホスピタレロに電話をするとセゴビア(Segovia)で仕事中なので4時頃まで待ってくれとの事でバル
で時間をつぶしていました。
アルベルゲは一部屋でベット数6台の小さな家でしたが機能的な設備でした。今夜も一人です。
*この行程の注意事項、コメント
① この区間の距離は32.2Kmですが昨日の様に標高差はありませんので歩ける距離と思います。
ロス・ウエルトス(Los Huertos)の手前の村(Zamarramala 3.1Km、Valseca 5.4Km)
まではセゴビア(segovia)からバスの便が見つかりませんでした。
② ロス・ウエルトス(Los Huertos)にはバル(Bar)がありました。
③ 途中の標識なども多くあり問題ありません。
209kmの標識 | 廃線跡の巡礼路 |
松脂を採取している | Añeの村 入口 |
草原の羊 | Igresia Ntra.Sra.de la Soterraña |
2.7
サンタ・サンタ・マリア・ラ・リアル・デ・ニエバ(Santa Mariá la Real de Nieva)
からコカ(Coca)へ
2016年9月17日(木) 晴れ 22.5Km 44,317 歩
Santa Mariá la Real de Nieva(07:30)ー Nieva(08:15)ー 187Kmポスト(08:25)
ー 松林を抜ける (09:55)ー Nava de la Asunción (10:40)ー AVE 高架橋 (11:40)
- 167Kmポスト(12:35) ー Coca(13:30)
まだ朝日の出ていない7:30にアルベルゲを出発する。歩き出すと月が美しいが矢印も見つけにくく
街を出るところで少し迷ってしまった。
次の村のニエバ(Nieva)までは40分程度で着き村を出ると直に187Kmポストを見つけました。
持参の地図では暫く道路を歩くことになっていますが矢印は松林の道を示しておりここから広大な
松林の道に入ります。日本ではアカマツが松くい虫の被害で減少しているとの事ですが、ここは
見事な美しい松林が続きます。この地域はかつて松脂の樹脂生産が盛んであったとの事です。
この松林の樹林が1時間以上も続きますが現在は地元の方の散歩かハイキングコースでもある様で
距離の表示やありました、やっと抜けると農場が広がっていました。農家の方が畑で仕事をしてい
る姿も見受けられ遠くにナバ・デ・ラ・アスンシオン(Nava de la Asunción)の街が見えます。
やっと街へ着くと今週は村の祭りとの事で通りは飾りつけでにぎわっていました。ここのアルベル
ゲも閉まっているとの事です。バル(Bar)で休憩して通りを歩くと闘牛(Toro)のポスターも
貼ってあります。
街の広場に面して見事な教会(Igresia de Nuestra Señora de Asunción)があります。
街の出口に小さな印象的な標識を見つけました。ここから道路を歩きAVEの高架橋を越えて暫く
歩くと再び松林の中に入ります。松林を抜け出るとコカ(Coca)の街に着きます。
まず、アルベルゲを探して連絡すると近くの家から年配のホスピタレラが来てくれました。
アルベルゲは住宅を使用しており台所や居間もきちんと整理されて素晴らしい設備です。
マドリードの道(Camino de Madrid)はマドリード(Madrid)市内に韓国の友の会が運営する
アルベルゲ(Albergue Petrus (Asoc.ACS de Corea))がある為か、韓国人の巡礼者が多く歩い
ている様でホスピタレラに韓国人かと聞かれ宿泊名簿も見せてくれました。
この街も歴史が古くイスラムの支配から1086年にアルフォンソ6世(Alfonso VI )が征服して街に
要塞を建設し、15世紀にはアロンソ・デ・フォンセカ(Alonso de Fonseca)によってGothic-
Mudejár様式の傑作と言われるコカ城(Castillo de Coca)が建設されました。
ホスピタレラが素晴らしいところなので是非見学に行けと言うので昼食がてら市内見学に出かけ
ました。
ここへ車で何も無い街かと思っていましたがコカ城(Castillo de Coca)は完全な状態で維持され
ており素晴らしい設備でこの地域の歴史を感じます。
夜になってスペイン人の巡礼者が来ましたが、彼はナバ・デ・ラ・アスンシオン(Nava de la
Asunción)のアルベルゲが閉まっていたので40km以上歩いてきたとの事です。明日はCamino
del Suresteに向かうと話していました。久しぶりの巡礼者との会話で楽しい夜になりました。
*この行程の注意事項、コメント
① 持参していたガイドブックとGPSデータの地図ではニエバ(Nieva)から若干ルートが変わって
いましたが矢印の道を優先的に歩いて問題はありませんでした。最近ルートが変更されたと思わ
れます。
② ナバ・デ・ラ・アスンシオン(Nava de la Asunción)にはアルベルゲやバル、レストランが
ありました。
③ 標高差も無くほとんど平坦で途中の標識も多くあり問題ありません。
187kmの標識 | 松林の巡礼路 |
Igresia de Nuestra Señora de Asunción | 小さな標識 |
Albergue de Coca | Castillo de Coca |
2.8
コカ(Coca)からアルカサレン(Alcazarén)へ
2016年9月18日(金) 晴れ 25.6Km 42,473 歩
Coca(07:30)ー 160Kmポスト(08:35)ー Villeguillo(09:20)
ー Llano de Olmedo 分岐(10:05)ー Valladrid 512Kmポスト (10:35)
ー 道路(CL-602) (11:15)ー Rio Ersuma (11:30) - Alcazarén(12:35)
昨夜遅くに到着したスペイン人のVincente君はサモラ(Zamora)方面のCamino del Sureste
へ向かうとの事で出がけに挨拶して別れました。今朝も快晴の様でコカ城(Castillo de Coca)の
横を通って街を出ると朝日が登ってきました。
巡礼路は160Kmのポストを見てまた松林に入ります。松林を抜けると農場が広がり見渡す限りの
平原です。ビジャグイジョ(Villaguillo)の村までは160Kmポストから約1時間で到着しましたが
朝早いためか村の中は静かです。前から歩いてきた叔母さんが挨拶をしてどこから来たか話しかけ
られ親切に家でコーヒーでも飲んで行けと言われましたがまだ早い時間なので残念ながら遠慮しま
した。村を出ると農道で直ぐにジャノ・デ・オルメド(Llano de Olmedo)村への分岐があります。
特に標識はありませんがこの付近がセゴビア県(Provincia Segovia)とバヤドリド県(Provincia
Valladrid)の県境の様で暫く歩いたところにバヤドリドの道標がありました。
再び松林に入ると久しぶりに自転車の巡礼者が後ろから追い抜いていきましたが、直ぐに道標があっ
てここにはSantiagoまでと思われる512Kmと記載されていました。
この巡礼路の標識は県によって異なっているのも面白いものです。
松林を抜け平原の農道をあるいて行くと道路(CL-602)に出ます。持参した地図では道路を直進で
横断する事になっていますが道路上に右手に歩くように矢印があるのそれに従って10分程度道路を
歩くとエルスマ河(Rio Ersuma)の橋に出ます。右手に古い橋があり手前には508Kmの道標もあ
りましたが橋を渡ると巡礼路は北へ向かいます。ここには古い案内板があり"Ruta de Naranjaと
書かれアルカサレン(Alcazarén)までの道であることが分かりました。ここも巡礼路のルートを
変更したようです。
巡礼路はまた松林へ入りこれを抜けると平原で初めてブドウ畑も見られます。
道路(VP-1104)へ出てアルカサレン(Alcazarén)の村へ着きますが村の入り口の道標は497Km
になっていました。村のOficina de Turismoに行くと幸いにも昼の休み時間の前か係りの方がいて
アルベルゲの鍵を借りる事が出来ましたので先にアルベルゲに行ってシャワーを浴びて昼食に出か
けました。
アルカサレン(Alcazarén)にはこの地域特有のRománico-Mudejarés(ロマネスク-ムーア)様式
の教会(Igresia de Santiago Apóstal)があります。
この建物は14世紀の建築で外観はレンガ作りで円形の後陣が特徴で美しい建物でした。事前にマド
リードの道(Camino de Madrid)を勉強していませんでしたが連日、歴史的な素晴らしい村があり
満足です。
午後になってサイクリングの巡礼者が2人着きました。かれらは初めてのCaminoとの事でサンティ
アゴまで走るとの事です。
*この行程の注意事項、コメント
① 持参したGPSデータのルートでは道路(CL-602)を横断してアルカサレン(Alcazarén)まで
直進する様になっていましたが巡礼路はエルスマ河を渡って迂回する方に矢印と標識がありました。
アルカサレン(Alcazarén)まで道標は完備されており問題ありません。
(Mundicamino等も同様です。)
② ビジャグイジョ(Villaguillo)の村にはバル(Bar)はありません。
③ オルメド(Olmedo)を通る別ルートもあります。
Valladrid県の標識 | 松林と512Km標識 |
平原の巡礼路 | Albergue de Alcazarén |
Igresia de Santiago Apóstal | Igresia de Santiago ApóstalのTorre |
2.9
アルカサレン(Alcazarén)からプエンテ・ドゥエロ(Puente Duero)へ
2016年9月19日(土) 晴れ 24.7Km 40,521 歩
Alcazarén(07:30)ー 491Kmポスト(09:00)ー Rio Ersuma(09:20)
ー Area Descanso(10:00)ー Valdesilas (11:10)ー Valdesilas駅 (11:45)
ー Puente Duero (13:35)
連日素晴らしい天気で今日も快晴の朝を迎えました。昨夜は自転車の2人と一緒に泊まりました
が彼らよりも早めに起きて出発しました。農道を歩いていると8時15分に朝日が登ってきました。
この付近も松林の多い静かな森林の巡礼路で大きな農家の屋敷もあり、暫く歩いていると491Km
ポストを見つけました。やがて道路(VA-404)に出てエルスマ河(Rio Ersuma)の橋を渡ります。
道路歩いていると昨夜一緒であった自転車の2人が追い付いてきました。道路を500m程度歩き
巡礼路は道路から離れて北へ向かいます。この付近から平原の農場になりますが緑の豊かで歩き
やすい道です。
暫く歩くと林の中に入りベンチがおいてある休憩所(Area Descanso)がありました。すぐ脇に
は小川も流れ快適なスペースで当然ザックを置いて休憩としました。
暫く歩くとバヤドリド州のポストの脇に小さな案内板が建っておりましたが、これは後にバヤド
リド友の会メンバーがボランティアで設置したものであることがわかりました。案内板には"Buen
Camino”等が書かれています。日も高くなり日差しの無い巡礼路は次第に暑くなってきましたが、
平原には太陽光発電のパネルもありさぞ効率が良いと思います。休憩から1時間程度でバルデス
ティージャス(Valdestillas)の村に着きました。
比較的大きな村で役場(Ayutaminento)と教会の広場の前にはバル(Bar)もあり週末の為か
数人が外のテーブルで休憩をしていましたので役場でスタンプを貰い私も休む事にしました。
休憩後に住宅街を歩いて行くと鉄道駅(Estación de Vardestillas)の駅があり線路沿いから直に
ガードを潜って道路(VA-VP9003)に出ます。ここからかなりの舗装された直線道路で脇道も
無く道路歩きとなりました。20分程度でAVEのの線路下を抜けやっと舗装道路脇の道になりまし
たがマドリードの道(Camino de Madrid)で唯一巡礼路らしくない区間です。
やっと前方にプエンテ・ドゥエロ街が見え坂を下ると街路樹も美しい住宅街に入ります。
今日はバヤドリド友の会の運営するアルベルゲ(Albergue Peregrinos de Puente Duero)
に泊まる事にしておりましたが、アルベルゲはドゥエロ河(Rio Duero)に架かる石橋(Puente
Duero)から直の住宅街にある小さな木造の家です。寝室は2部屋でそれぞれ4ベットが置かれ
居間と台所の小規模ですが素晴らしいアルベルゲでした。オスピタレロも常駐しており丁度
バヤドリド友の会の方もおられて話も出来ました。
夕方には自転車の巡礼者も来て賑やかな夜になりました。
*この行程の注意事項、コメント
① 途中にはバヤドリードのポール、距離表示の石の標識もあり問題はありません。
バルデスティージャス(Valdestillas)付近から林の無い平原になりますので夏のシーズンは
日中の暑さに注意が必要です。
② バルデスティージャス(Valdestillas)にはレストラン、バルもあります。
日の出(AM8:15) | 快適なArea Descanso |
VAlladridのポールと私製の案内板 | Valdestillasの広場 |
舗装道路歩き | Albergue Peregrinos de Puente Duero |
2.10
プエンテ・ドゥエロ(Puente Duero)から
パニャフロール・デ・オルニーハ(Pañaflor de Hornija)へ
2016年9月20日(日) 晴れ 26.4Km 42,434 歩
Puente Duero(07:45)ー Simancas(09:10)ー Ciguñuela(10:45)
ー 455Kmポスト (11:10)ー Wanba(12:30)ー 448Kmポスト (13:45)
ー Peñaflor de Hornija (14:20)
昨日のアルベルゲはDonativoでしたが朝食を提供してくれるので一緒に泊まった自転車の巡礼者
と食べて皆で写真を撮って出発する。
シマンカス(Simancas)までは道路沿いでやや歩きにくかったが街の入口の河(Rio Pisuerga)
に架かる見事な石橋を渡り街への道を登って行きます。
シマンカス(Simancas)はレコンキスタで939年にカスティージャの連合軍がウマイヤ軍を破っ
たシマンカスの戦いで有名な街です。旧市内の15世紀に建設されたシマンカス城(Castilla de
Simancas)、12世紀のサルバドール教会(Igresia de El Salvador)等の著名な建築物が残さ
れています。シマンカス城(Castilla de Simancas)は現在スペイン国立総シマンカス文書館
(Arhivo General de Simancas)として使用されてます。
丁度,Oficina de Turismoの担当者が来てドアを開けてくれたのでスタンプを貰いました。
もっとゆっくり市内を見学したいところですが残念ながら先を急ぐことにしました。
高速道路(A-62)のガードを潜って坂を上るとモニュメントと466Kmの道標がありここから緩や
かな平原が広がります。今朝はやや雲が出ていますがかえって涼しくて歩くには最適です。
約1時間程度でシグニュエラ(Ciguñuela)の村に着きます。シグニュエラ(Ciguñuela)は小さ
な静かな村ですが通沿いにアルベルゲ(Albergue Peregrinos Ciguñuela)がありました。
村からやや坂を登ると見渡す限りの平原が広がっています。かつてフランス人の道(Camino
Francés)でブルゴス(Burgos)からレオン(León)までのメセタを歩きましたが何処かに樹木
や山が見えましたがこの平原は実に360°何もありません。
暫く歩いているとやや窪地になって人家が見え降りていくと道路(VA-514)に出てワンバ
(Wamba)の村に着きます。小さな村でしたが広場に石像が建っています。これは672年に選出
されたワンバ王で当時はスペイン唯一の自治州であったとの事です。
村には1軒の小さなバル(Bar)があり、村の出口にはファサードに特徴のある教会(Iglesia de
Santa
Maria)がありました。
再び坂を上って平原に出ると雲も照れて青空が広がってヒマワリ畑も既に枯れています。
今日はやや風が心地良いので快適ですが夏のシーズンには大変暑いのではないかと思います。
この付近も全く方向感覚を失うような平原を歩き遠くにパニャフロール・デ・オルニーハ(Pañaflor
de
Hornija)の村が見え始めましたがなかなか近づきません。
村の付近は大きく溝があり一旦下ってから村へ登ります。やっと登り切った所に村の人がいてアル
ベルゲの場所を教えてくれました。村の役場(Ayutaminento)前の広場には楽団が来て夕方から
村の人々が大勢集まって賑やかでした。
*この行程の注意事項、コメント
① 途中にはバヤドリードのポール、距離表示の石の標識もありますが平原では農道も分岐して
いるので注意が必要です。この区間も遮る樹木も無く夏のシーズンは大変かと思います。
② シマンカス(Simancas)にはアルベルゲがありませんが、ホテルなどの宿泊設備はあり
ますので市内観光を兼ねてゆっくり見学するのも良いかと思います。
シグニュエラ(Ciguñuela)にはアルベルゲがあります。
Rio Duero に架かる石橋 | Igresia de El Salvador |
Wamba王の石像 | 広がる平原 |
Pañaflor de Hornijaの村へ登る | Albergue de Pañaflor de Hornija |
2.11
パニャフロール・デ・オルニーハ(Pañaflor de Hornija)から
メディナ・デ・リオセコ(Medina de Rioseco)へ
2016年9月21日(月) 晴れ 22.0Km 42,434 歩
Peñaflor de Hornija (07:30)ー Castromonte 分岐(08:00)
ー Santa Maria de La Espina分岐(08:22)ー Castromonte (09:50)
ー Valverde de Campo(12:05)ー Medina de Rioseco (13:45)
今朝もやや暗いうちにアルベルゲを出る。村は周囲を大きな溝になっている高台の上にあるんで坂を
下りプールの脇へ出て一旦道路(VP-5501)を歩き出します。
カストロモンテ(Castromonte)へ向かう道路から離れて農道へ入りますが平原の中に周囲の風力
発電の風車が朝日に輝き素晴らしい景観です。
平原の中を15分程度歩くとサンタ・マリア・デ・ラ・エスピーナ(Santa Maria de La Espina)
への分岐があります。
サンタ・マリア・デ・ラ・エスピーナ(Santa Maria de La Espina)にはシトー会が1147年に
建設した修道院(Monasterio de Santa Maria de Espina)があり現在でもここへ立ち寄る巡礼
者がいます。ここから巡礼路は街路樹の様な並木の道になり快適な朝の歩きが楽しめます。
やがて遠方にカストロモンテ(Castromonte)の村が見え始め養豚農場の脇を通って村の入口に
着きました。村の入口の街路にはアルベルゲ(Albergue de Castromonte)があります。
カストロモンテ(Castromonte)は人口約320人と言う小さな村ですが村の中心の広場には教会
(Igresia Parroquial de la Inmacurada Concepción)が建っています。この教会は16世紀の
建造ですが、同じく村内にはErmita del Santo Cristo de las Erasもあるとの事ですが気づき
ませんでした。
村から一旦道路(VA-511)を歩いて直ぐに北へ次の村、バルベルデ・デ・カンポス(Valverde
de Campos)へ向かいます。相変わらず見渡す限りの平原ですがこの付近にはアンテナの様な
赤白のポールが建っています。
特に周辺に建物も有りませんので避雷針かと思います。この平原で雷雨にあったらさぞ危険で
恐ろしいものと思います。
村の人家は見えませんでしたが前方に携帯電話とテレビのアンテナが見えましたので村が近い事
を感じます。やがて平原のやや窪地にバルベルデ・デ・カンポス(Valverde de Campos)の村
が見え坂を下って村に入ります。この村も小さな村ですが広場には教会(Igresia Parroquial
Santa Maria en Valverde de
Campos)がありました。
役場(Ayutaminento)の広場にはバル(Bar)がありましたが残念ながら閉まっていました。
丁度昼時でしたので持参したパンとジュースで暫く休憩です。
この村からは平原歩きではなく道路(VA-515)に沿った農道になりやがて道路に出て道路を歩い
ていくとセキージョ河(Rio Sequillo)の橋を渡って市内へ入りますが橋の脇には巡礼事務所
(Oficina de Peregrino)がありましたが担当者は不在で閉まっていました。左手に公園
(Parque de Duque de Osuna)があり橋から100m程度歩いた所の教会(Igresia Santa
Maria de Mediavilla)の入口に観光案内所(Oficina de
Turismo)がありましたのでスタン
プを貰ってアルベルゲの場所を聞きました。
今日のアルベルゲ(Albergue Religiosas Clarisas del Monasterio)は修道院内とのことで
修道院は橋の手前にありますので一旦戻って荷物を置くことにしました。
修道院は道路脇でアルベルゲは中庭に面した建物にありました。年配の修道女に鍵を開けて設備
を案内して貰いましたが台所の付いた居間にはテレビをありました。
荷物を置いてメディナ・デ・リオセコ(Medina de Rioseco)市内を見学に行きましたが、
旧市街にはサンティアゴ教会(Igresia Santiago Apostal)等もありサンティアゴ巡礼にとって
重要な拠点です。
この街の聖週間(Semana Santa)の行事は有名でサンタ・クルス教会(Igrsia Santa Cruz)
は博物館(Museo de Semana Santa)になっています。
今回のマドリードの道(Camino de Madrid)については事前勉強が不十分でこの様な歴史的な
街がある事が分かりませんでした。出来れば一日休養で観光をしたいものです。
今日もアルベルゲは一人でしたが道路沿いでやや夜も車の騒音が気になりました。
*この行程の注意事項、コメント
① サンタ・マリア・デ・ラ・エスピーナ修道院(Monasterio de Santa Maria de Espina)へ
立ち寄るルートもありますが5Km程度距離が長くなります。
② メディナ・デ・リオセコ(Medina de Rioseco)は多くの観光客が来ており市内観光兼ねて
休養するのも良いかと思います。
③ カストロモンテ(Castromonte)にはアルベルゲもあり、レストラン、バルもあるかと思い
ますが気が付きませんでした。
平原の風車群 | 巡礼路の並木 |
Albergue de Castromonte | Igresia Parroquial de la Inmacurada Concepción |
Albergue Religiosas Clarisas del Monasterio |
Museo de Semana Santa |
2.12
メディナ・デ・リオセコ(Medina de Rioseco)から
クエンカ・デ・カンポス(Cuenca de Campos)へ
2016年9月22日(火) 晴れ 26.1Km 43,615 歩
Medina de Rioseco(07:40)ー Canal de Castillaを離れる(09:55)
ー Tamariz de Campo(10:50)ー Maral de la Reina (11:50)
ー Cuenca de Campos(14:05)
メディナ・デ・リオセコ(Medina de Rioseco)はまだ見てみたいところもあったが先へ急ぐ
ことにしました。今日のクエンカ・デ・カンポス(Cuenca de Campos)まではカスティージャ
運河(Canal de Castilla)沿いとベルエセス(Berrueces)の村を通る2ルートがありましが
水と緑の多い道を歩きたいのでカスティージャ運河Canal de Castilla)沿いの道を取ることに
しました。
旧市内の通りを抜けると公園(Parque la Concha)があり船着き場と倉庫が並ぶドック
(Dárcena Medina de Rioseco)です。船は数隻繋がれている程度でしたが桟橋も長く運河の
終着点で入江の様になっています。
運河をめぐるツアーもあるとの事で観光船が1隻繋がれていました。巡礼路は現在右岸を歩きま
すが、既に散歩で歩いている地元の方が何人かあられました。
運河の幅は20m程度で両岸に並木の様に樹木が植えられ昨日までの平原歩きと異なって清々しい
道です。運河は18世紀半ばフェルナンド6世の時代から国家プロジェクトとして建設が行われま
した。この区間はRamal Camposと呼ばれメディナ・デ・リオセコ(Medina de Rioseco)
からティエラ・デ・カンポス(Tierra de Campo)までの78Kmで現在でも農耕用の水源と
物資運搬の航路として使用されています。
運河の道はどこまで続くのかと思わせるほどで約2時間(8Km)歩き、やっと水門の所で運河を
離れますがCaminoの道標は414Kmと記載されていました。運河は直角に右折していますが巡礼
路は農道向かい遠方にタマリス・デ・カンポス(Tamriz de Campos)の村が見えます。
農道を約1時間歩いてタマリス・デ・カンポス(Tamriz de Campos)に着きますが村の入口
には廃墟の様な教会の塔が残っています。村の広場には教会(Igresia Parroquial San Pedro)
もありましたが村内には人影も無く静まり返っていました。
村を出ると後ろから来た車の運転手がクエンカ・デ・カンポス(Cuenca de Campos)まで行
くならこちらの道の方が早いと言ってくれましたが矢印は道路(VP-4007)のモラル・デ・ラ・
レイナ(Moral de la Reina)へ向かっていますので道標通りに歩くことにしました。
モラル・デ・ラ・レイナ(Moral de la Reina)の村までは約1時間この舗装道路を歩き村に
着くと別ルートのベルエセス(Berrueces)の村からの道と合流します。
モラル・デ・ラ・レイナ(Moral de la Reina)の村からは道路(VA-905)に並行した農道を
歩きますが、この道も樹木の無い午後の日差しで暑い中を2時間近く歩きました。
クエンカ・デ・カンポス(Cuenca de Campos)は静かな村でしたがアルベルゲ(Arbergue
de Ayutamiento)はベット数30台と広い設備で村のレストランも小さな村とは思えないほど
素晴らしかったです。何部屋かあるアルベルゲに今夜も一人で泊まることになりました。
*この行程の注意事項、コメント
① MundicaminoやFederación Española のガイドではベルエセス(Berrueces)の村経由に
なっていますがカスティージャ運河を歩いてタマリス・デ・カンポス(Tamriz de Campos)
経由にの道には道標も完備され問題はありませんでした。
② 途中の村にはバルは見当たりませんでした。運河沿いと農道歩きが以外に長いので飲み物と
軽食は携帯しておくことが望ましいです。
③ クエンカ・デ・カンポス(Cuenca de Campos)のアルベルゲの鍵は役場(Ayutamiento)
で借ります。
Canal de Castillaのドック | Canal de Castillaの道 |
Canal de Castillaの水門 | Tamriz de Camposの遺跡 |
Moral de la Reinaの入口 | Ayutamiento de Cuenca de Campo |
2.13
クエンカ・デ・カンポス(Cuenca de Campos)から
サンテルバス・デ・カンポス(Santervás de Campos)へ
2016年9月23日(火) 晴れ 26.1Km 38,227 歩
Cuenca de Campos(07:40)ー 400Kmポスト(07:55)ー Villalón de Campos(09:00)
ー Fuente (09:35)
ー Fontihoyuelo(11:05)ー 386Kmポスト(11:25)
- Santervas de Campos(13:20)
今朝も出発はまだ暗いうちでアルベルゲから道路(VA-905)を歩き始める。村を出ると教会
(Ermita de San Bernardino)へ向かう歩道があり直ぐに400Kmポストがありました。
10分程度で教会への分岐がありましたが教会は巡礼路から100m程度離れているので立ち寄らず
そのまま歩きましたが、平原に朝日が輝き清々しい気分です。前方にはビジャロン・デ・カンポス
(Villalón de Campos)の教会の塔が見えています。
街へ入ると意外に大きな町で教会(Igresia San Miguer)は大きな建物です。
この教会は13世紀に建設が始まったゴチック・ムーア様式(Gótico Mudéjar)の中で最重要な
建物とされています。後陣と楕円形のドームが特徴です。
また広場に建てられているゴチック様式の石柱(El Rollo Jurisdiccional )は16世紀に作られた
ものでスペインにおける見所の一つで国定記念碑(Monumento Nacional)に指定されています。
広場を取り巻く建物も美しくマドリードの道(Camino de Madrid)の歴史を感じます。
まだ時間が早いので役場(Ayutaminento)や商店も閉まっており何処もスタンプを貰うことは
出来ませんでしたが、露天の八百屋さんが開いていたのでリンゴを買って持って行く事にしました。
歩き始めると街の巡礼路に面してアルベルゲ(Albergue de Villalón de Campos)がありました。
街から15分程度歩くと大きな水場(Fuente)があり現在でも家畜の水場として使用されている
ようです。
再び広大な平原の中を歩いていると犬のトレーニングか2頭のドーベルマン犬を自転車で連れている
人が後ろから来て立ち止まり暫く話をしました。
約2時間でやや窪地に場所にあるフォンティオユエロ(Fontihoyuelo)の村に着きましたが村に
は何も無く小さな公園で先ほどのリンゴと持参の軽食を食べて休憩をしました。
休憩後に歩き始めると前方に建物が見え目的のサンテルバス・デ・カンポス(Santervas de
Campos)と分かりましたが歩いていても街はなかなか近づきません。
それでも今日の行程は約21Kmなので午後1時過ぎにはサンテルバス・デ・カンポス(Santervas
de Campos)の村に着くことが出来ました。村で入口にバルデラドゥエイ河(Rio Valderabuey)
の橋を渡ります。
アルベルゲ(Albergue de Santervas de Campos)は村の広場に面した村の集会所を兼ねた様
な古い建物でホスピタレロが近所の家に住んでおり鍵を開けてもらいました。内部は清潔で寝室は
ベット数4台の部屋のみ使用させてもらいました、
隣のバル(Bar)では親切にも素晴らしい昼食を提供してくれました。
村の高台に面して教会(La iglesia de San Gervasio y San Protasio)が建っていますが、
これは12世紀のロマネスク・ムーア様式(Románico-Mudéjar)でスペイン・ムーア芸術
(arte mudéjar castellano)の傑作と言われています。教会の後陣前から今日歩いてきた広大
な平原が見渡せます。
夕方にメディナ・デ・リオセコ(Medina de Rioseco)から45km歩いてきたと言う同年輩の
巡礼者が来ました。
*この行程の注意事項、コメント
① 特に問題になる箇所はありません。距離も21kmと適当な距離でした。
② ビジャロン・デ・カンポス(Villalón de Campos)にはアルベルゲやレストラン。バル等も
ありここで泊まるのも良いかと思います。
El Rollo Jurisdiccional | Igresia San Miguer |
Fuente(水場) | La iglesia de San Gervasio y San Protasio |
La iglesia de San Gervasio y San Protasio | Albergue de Santervas de Campos |
2.14
サンテルバス・デ・カンポス(Santervás de Campos)から
サアグン(Sahagún)へ
2016年9月24日(水) 晴れ 20.6Km 35,177 歩
Santervas de Campos(07:10)ー 道路(VP-4013)から分岐(07:55)
ー Arenillas de Valderabuey(09:05) ー Granja del Campos(10:40)
ー Sahagún(12:15)
今回の巡礼の最終日になったが幸いにも天気が良い。簡単に朝食を済ませて出発する。昨日に
45km歩いてきたスペイン人のF氏は既に出発してしまった。
まだ暗い道路(VP-4013)を歩くと大きな農産物の加工工場があり24時間稼働なのか電気が付い
て作業をしていました。 暫く歩くと道路から分かれてアレニージャス・デ・バルデラブェイ
(Arenillas de Valderabuey)へ向かう農道へ入ります。
バルデラドゥエイ河(Rio Valderabuey)から50m程度並行している道の様で川沿いに木が
並んでいます。30分程度歩くとメルガル・デ・アリバ(Melgal de Ariba)へ向かう道が交差
しています。メルガル・デ・アリバ(Melgal de Ariba)の村は12世紀から13世紀にフェル
ナンド・ロドリゲス・デ・カストロ(Fernando Rodrigúes de Castro Castilla)の支配下に
あり、サンミゲル教会(Igresia San Miguel)もあることから、この村へ立ち寄る巡礼者もい
ます。巡礼路はセア・カリオン運河(Canal Cea-Carrión)の橋を渡ってアレニージャス・デ・
バルデラブェイ(Arenillas de Valderabuey)の村へ入ります。
小さな村でしたが教会(Iglesia de Santo Tomás)は12世紀にロマネスク様式と13世紀の
バッロク様式のドームが印象的です。
ここからバルデラドゥエイ河(Rio Valderabuey)に沿った道を歩きますが、歩き始めは川沿
いの草を野焼してあり歩き易い道でしたが途中から次第に草叢を歩く様になってしまいました。
やがて鉄道の線路とその後ろに教会の塔が見えてきてフラハル・デ・カンポス(Granja del
Campos)の街と分かりますが城壁の石垣も見えています。
ガイドブックではこの街は城(Castillo de Granja del Campos)が有名との事で街へ入って
からまずは城を目指して路地を歩きました。
この城は967年の文書で建設されていた事が知られていますが現在の城は16世紀にロレンソ・
アルドンサ(Lorenzo de Aldonza)の設計による後期ゴシック様式で四隅に塔がある約78m
の正方形になっています。
残念ながら内部の見学は出来ませんでしたので教会兼宮殿(Palacio de los Condes de Granja)
前の広場に戻り傍のバル(Bar)で休憩しました。
ここから巡礼路はサン・ペドロ・デ・ラス・ドゥエーニャス(San Pedro de las Dueñas)の
村を通ってサアグン(Sahagún)へ向かいますが午後のレオン行きの電車の時刻も心配なので
並行する国道(CL-13)を歩いて直接にサアグン(Sahagún)まで歩く事にしました。
やや自動車の通行が多い国道を約1時間半程度歩きフランス人の道と合流するサアグン(Sahagún)
の広場へ着きました。丁度広場では市場が開かれて賑やかでしたが近くのバル(Bar)でビールを
飲んで今回のマドリードの道(Camino de Madrid)の無事完了を一人で味わいました。
*この行程の注意事項、コメント
① 特に問題になる箇所はありません。距離も21kmと適当な距離でした。
② ビジャロン・デ・カンポス(Villalón de Campos)にはアルベルゲやレストラン。バル等も
ありここで泊まるのも良いかと思います。
道路(VP-4013)との分岐 | Igresia de Santo Tomás |
Rio Valderabuey沿いの道 | Palacio de los Condes de Granja |
Castillo de Granja del Campos | Sahagúnの広場 |
以上